広告運用代行が『どこまでやってくれるか』は、基本料金内・オプション・対応外という3層構造で判断でき、丸投げ可否は契約内容次第です。
監修者松尾 洸 / 株式会社エネイブル 代表取締役
- 基本料金内・オプション・対応外の3層で見る業務範囲の境界線
- LP制作やクリエイティブがどこまで無料で作ってもらえるか
- 契約後にトラブルにならないための事前チェックポイント
- 外注しても広告主に残る景表法・薬機法・ステマ規制の責任範囲
- 少額予算や内製化支援への対応可否の実態
「どこまでやってくれる」の答えは3層構造で決まる
広告運用代行の対応範囲は多くの場合「基本料金内(戦略設計・入稿・改善提案)」「オプション(LP新規制作・動画クリエイティブ)」「対応外(法的責任の最終判断)」の3層で整理できます。契約前にこの3層のどこに何が入るかを確認すれば、丸投げできる範囲と自社対応が必要な範囲が明確になります。
代理店タイプ別|対応範囲はここまで違う
| 代理店タイプ | LP・クリエイティブ制作 | レポート/改善提案の頻度 | 内製化支援 |
|---|---|---|---|
| フルサービス型(総合代理店) | ◎ LP新規制作も対応(追加費用あり) | ◎ 週次レポート+改善提案書 | △ 内製化は想定外なことが多い |
| 運用特化型(専門代理店) | ○ バナー修正中心、LPは既存修正まで | ○ 月次〜隔週レポート+簡易提案 | ◎ ノウハウ移転・伴走支援に積極的 |
| 格安・自動化型 | △ クリエイティブは自社支給が前提 | △ 月次の数値送付のみが多い | △ 個別支援は基本的にオプション |
基本料金内でここまでやってくれる|標準業務6つ
①戦略設計・アカウント設計はほぼ確実に含まれる
目標CPAやKPI設定、媒体選定、アカウント構造の設計は基本料金内に含まれるのが一般的です。
- 月予算30万円程度でも媒体選定とKGI/KPI設計は標準対応の範囲
- Google広告・Yahoo広告・Meta広告など複数媒体を比較して提案
- 地域・年齢・興味関心などターゲティング設計は初期構築費に含まれることが多い
初回ヒアリングでKPIの握りが甘いと、後々「思ってたのと違う」になりやすいので最初の設計が一番重要です。
②日々の入札調整・予算配分は継続業務として対応
入札単価の調整や予算配分の見直しは日次〜週次で行われるのが一般的です。
- 除外キーワードの追加や配信面の見直しも継続業務に含まれる
- 自動入札(tCPA/tROAS)の目標値調整も基本業務の範囲内
- 予算消化ペースの調整は月内に複数回行う代理店が多い
③クリエイティブ制作は「初期3〜5案」までが基本の目安
バナー広告やテキスト広告の初期制作は基本料金内に含まれやすい一方、大量のABテスト素材は追加費用になりがちです。
- バナー3〜5案の初期制作は基本料金内が多い
- 動画広告や10案以上のABテスト用素材は追加費用の対象になりやすい
- LPは「既存LPの部分修正」までが基本、「新規制作」はオプション化が一般的
「LPも作ってもらえますよね?」という前提で話が進むと、見積もり段階で認識のズレが出やすい部分です。
④レポーティング・改善提案は頻度と深さに差が出やすい
月次レポートと簡易的な考察は基本料金内が標準ですが、詳細な改善提案書はオプション化されることがあります。
- 月次レポート+簡易考察は基本料金内が標準
- 週次の詳細分析・改善提案書は上位プランのみ対応する代理店もある
- CPA/CVR推移だけでなく次月アクションプランまで含めるかは契約次第
⑤内製化支援・ノウハウ移転は対応差が大きい
運用マニュアルの提供や定例MTGでの解説は対応するが、無料での完全開示は限定的なケースが多いです。
- 管理画面のアカウント権限をどこまで開示するかは契約前に要確認
- 完全内製化を見据えた3〜6ヶ月の伴走プランを用意する代理店もある
- 運用特化型の代理店ほど内製化支援に積極的な傾向がある
⑥少額予算でも依頼自体はできるが対応が簡略化されやすい
月10万円台でも受託する代理店はありますが、レポート頻度やクリエイティブ制作数が簡略化される傾向があります。
- 最低出稿額を設定しているケースもあるため事前確認が必須
- 少額の場合、月次レポートのみ・改善提案は簡易版になりやすい
- 完全成果報酬型なら初期費用ゼロで小規模でも始めやすい
ここは対応外?丸投げできない業務と法的責任
- LPやサイト全体をゼロからデザイン制作することは対応外が多く、対応する場合もオプション費用が発生する
- 景品表示法・薬機法に違反しないかの最終責任は広告主側に残り、代行会社はチェック支援にとどまるのが一般的
- 2023年10月施行のステルスマーケティング規制への対応義務も広告主側にあり、代行会社任せにはできない
- 競合調査や市場調査など広告運用の枠を超えたマーケティング業務全般は対応外とされることが多い
- 契約書に「成果保証」の文言がなくても、レポート未提出などは契約不履行に該当し得る点は要注意
契約前に確認すべき5つのチェックポイント
基本・オプション・対応外の3層を契約書やSLAで具体的に明文化してもらいましょう。
LP制作や薬機法対応の実績があるか、具体的な事例を担当者に聞いておくと安心です。
月次か週次か、改善案がどこまで具体的かを事前に確認しておくと認識のズレを防げます。
最低契約期間(3〜6ヶ月が目安)や解約通知の期限は事前に把握しておきましょう。
景表法・薬機法の最終確認は誰が行うのか、責任の所在を契約時に明文化しておくことが重要です。
こんな企業は代行会社に向いている・向いていない
- 広告運用の専門知識がなく、戦略設計から任せたい企業
- 少人数体制でレポーティングや改善提案まで巻き取ってほしい企業
- 将来的に内製化を見据え、ノウハウ移転も期待する企業
- LPやクリエイティブをすべて代行会社に一任したい企業(オプション費用が発生しやすい)
- 景表法・薬機法チェックまで完全に任せきりにしたい企業(最終責任は広告主に残る)
あわせて読みたい
- リスティング広告が効果ない原因12選|自己診断チェックとAI入札時代の対策
- 広告費用対効果の測り方完全ガイド|ROASとCPAの計算式・目標設定
- 広告コンバージョンを増やす方法完全ガイド|CVR改善7施策と業種別基準値
コミットモンスターという選択肢
コミットモンスターは完全成果報酬型の広告運用代行サービスです。成果が出た分だけ費用が発生する仕組みのため、無駄なコストが発生しにくい設計です。
広告費自体も運営側が負担するため、初期投資ゼロで広告運用を始められます。基本業務としてアカウント設計・入稿・改善提案までを標準対応し、対応範囲は契約前に明確にすり合わせます。
丸投げしたい部分とオプションになる部分を事前に確認できるので、契約後のトラブルを避けやすい設計です。
よくある質問
- 少額予算(月10万円程度)でも広告運用代行は依頼できますか?
-
依頼可能な代理店はありますが、最低出稿額やレポート簡略化などの制限が付くことがあります。完全成果報酬型なら初期費用を抑えて始めやすい選択肢です。
- LP制作は基本料金に含まれますか?
-
既存LPの文言修正程度は基本料金内が多いですが、ゼロからの新規制作は別料金のオプションになるのが一般的です。契約前にLPの範囲を必ず確認しましょう。
- 景品表示法や薬機法のチェックはしてもらえますか?
-
表現チェックのサポートを行う代理店はありますが、最終的な法的責任は広告主側に残ります。表示内容の最終確認は自社でも行う体制が必要です。
- 契約後に「思ったより対応してくれない」というトラブルを防ぐには?
-
契約前に基本・オプション・対応外の業務範囲を書面化してもらうことが有効です。SLAや業務委託契約書に具体的な作業内容を明記してもらいましょう。
- 内製化支援やノウハウ移転はしてもらえますか?
-
対応する代理店は増えていますが、無料で全て開示するとは限りません。定例MTGでの解説やマニュアル提供の範囲を事前に確認してください。
まとめ
広告運用代行の対応範囲は、基本料金内・オプション・対応外の3層で整理すると判断しやすくなります。契約前に業務範囲と法的責任の分担を確認することが、契約後のトラブルを防ぐ一番の近道です。



