家事代行の集客は、地域名リスティングで顕在層を獲得し、信頼訴求LPとGoogleビジネスプロフィールで受け、SNS広告で広げる順が最短です。
監修者松尾 洸 / 株式会社エネイブル 代表取締役
- リスティング・SNS広告など7チャネルの費用目安と使い分け
- 開業直後〜拡大期までの集客チャネル優先順位ロードマップ
- 自宅に入る不安を払拭する信頼訴求の作り方
- 初回単価と定期化率から許容CPAを逆算する方法
- 広告費リスクを抑える運用体制の選び方
結論:家事代行の広告集客は「リスティング→信頼訴求LP→SNS広告」の3段構え
家事代行の広告集客は、①「地域名+家事代行」で検索する顕在層をリスティング広告で取り、②自宅に入る不安を払拭する信頼訴求を載せたLPとGoogleビジネスプロフィールで受け、③初回客を定期契約に変えてLTVを上げ、その分だけ許容CPAを高めて拡大する、という3段構えが基本です。
7つの集客チャネルを費用・即効性・信頼訴求で比較する
| チャネル | 費用目安 | 即効性・向く顧客層 | 信頼訴求のしやすさ/運用の手間 |
|---|---|---|---|
| リスティング広告 | CPC300〜800円、CPA5,000〜15,000円程度 | ◎ 今すぐ客・検討済み層 | ○(LP次第で高い)/手間は中 |
| SNS広告(Instagram・Facebook) | CPC100〜300円、CPA8,000〜20,000円程度 | ○ 潜在層・子育て世帯 | ○(クリエイティブ次第)/手間はやや高 |
| ディスプレイ広告・リターゲティング | CPC50〜150円、CPAは変動大 | △ 比較検討中の再訪客 | △/手間は中 |
| Googleビジネスプロフィール | 無料(投稿・返信の運用工数のみ) | ○ 地域の今すぐ客〜比較層 | ◎(口コミが可視化される)/手間は低 |
| 自社HP・LP・SEO | 制作費数万〜数十万円+運用工数 | △ 中長期の比較検討層 | ◎(コンテンツで担保できる)/手間は中〜高 |
| チラシ・ポスティング | 1枚5〜15円程度 | △ 高齢世帯・戸建てエリア | ○(顔写真掲載可)/手間は低〜中 |
| マッチングサイト・地域ポータル | 掲載料・成約手数料が発生することが多い | ○ 比較検討層・実績づくり | △(プラットフォーム依存)/手間は低 |
開業から拡大期まで使う12の集客施策と数値目安
①市場拡大と競合増加で、なぜ今広告集客が必要なのか
共働き世帯や高齢世帯の増加で需要は伸びていますが、参入業者も増え、待っているだけでは問い合わせが来ない状況です。
- 共働き世帯の増加で家事の外部委託ニーズが拡大している
- 高齢世帯の生活支援需要も伸び、対象顧客層が広がっている
- 一方で新規参入業者も増え、価格・エリアでの競合が激化している
- 口コミ・紹介頼みの集客は頭打ちになりやすく、広告での顕在層獲得が必要
エリアによっては同じ検索結果に同業3〜5社が並ぶことも珍しくありません
②リスティング広告:顕在キーワードで今すぐ客を取る方法
「地域名+家事代行」「家事代行 料金」など今すぐ客が使う検索語に絞ると、限られた予算でも問い合わせにつながりやすくなります。
- CPC目安は300〜800円程度(地域・競合状況で変動)
- CPA目安は5,000〜15,000円程度が一つの基準になる
- 「◯◯市 家事代行 料金」など指名性の高いキーワードを優先する
- 「家事代行 トラブル」など不安系ワードも受け皿次第で獲得につながる
検索語に地域名を必ず入れることで、対応外エリアからの問い合わせを減らせます
③SNS広告:ビフォーアフター×初回お試しで潜在層を掘り起こす
Instagram・FacebookのSNS広告は、ビフォーアフター写真と初回お試し価格を組み合わせると、まだ検討していない層にも刺さりやすくなります。
- CPC目安は100〜300円程度、CPA目安は8,000〜20,000円程度
- 散らかった部屋から片付いた部屋へのビフォーアフター訴求は反応が取りやすい
- 「初回60分2,980円」のようなお試し価格で心理的ハードルを下げる
- 共働き子育て世帯が多いエリアを年齢・興味関心で絞って配信する
ビフォーアフターは自社実績の写真を使い、加工しすぎないことが信頼につながります
④地域密着ターゲティング:配信半径と地域キーワードの決め方
対応可能な移動時間から逆算して配信半径を決めないと、対応外エリアからの問い合わせでスタッフ稼働がムダになります。
- スタッフの移動時間30分圏内を目安に配信半径を設定する
- 「◯◯区 家事代行」など地域名キーワードをタイトル・LPに明記する
- 商圏を複数に分けている場合はエリアごとにキャンペーンを分けCPAを比較する
- 対応外エリアからの問い合わせは地域除外設定で防ぐ
⑤受け皿づくり:HP・LP・SEOとGoogleビジネスプロフィール、口コミ
広告で興味を持たせても、LPやGoogleビジネスプロフィールが弱いと問い合わせに変わりません。受け皿の完成度が広告費の効き目を左右します。
- LPには料金・対応エリア・スタッフ紹介・保険加入の有無を明記する
- Googleビジネスプロフィールは口コミ件数・返信率が信頼指標になる
- 口コミ依頼は実施サービスへの任意投稿として行い、報酬提供は避ける
- 既存客からの紹介制度で無料の紹介経路を育てる
LPに料金表がないだけで問い合わせ率が半減するケースもあります
⑥チラシ・ポスティングが効く場面と反響を高める工夫
高齢世帯や戸建てが多いエリアでは、Web広告よりチラシのほうが反応することがあります。Web広告と組み合わせるのが効果的です。
- 1枚あたりの配布コストは5〜15円程度が目安
- 反響率は0.01〜0.1%程度と幅があり、エリア・デザインで変わる
- スタッフの顔写真・資格・保険加入を載せると安心材料になる
- QRコードでLPやLINE公式アカウントに誘導しWeb広告と回遊させる
⑦自宅に入る不安を払拭する信頼訴求のつくり方
家事代行は自宅に他人を入れるサービスのため、料金より先に「安心できるか」が問われます。広告文・LPで不安要素を先回りして解消することが重要です。
- スタッフの顔写真・研修内容・勤続年数を掲載する
- 損害賠償保険加入、身元確認(本人確認書類の確認)の有無を明記する
- 鍵の預かりルール、同性スタッフ指定の可否を記載する
- 初回立ち会いの可否や口コミ件数・第三者評価の掲載で裏付ける
不安払拭の情報が1つ増えるごとに、問い合わせ前の離脱が減る実感があります
⑧広告費の相場と予算の決め方:許容CPAの逆算例
媒体ごとのCPA目安をもとに、初回単価と定期化率から許容CPAを逆算すると、赤字にならない予算配分ができます。
- 試算例:初回単価8,000円、定期化率30%、月4回×6,000円の契約が半年続く場合、LTVは10万円前後になる
- LTVの2〜3割を目安に許容CPAを設定すると10,000〜20,000円台が一つの基準になる
- 開業直後は月5万〜10万円程度の小予算でテスト配信し、実測後に増額する
- 数値はあくまで試算であり、地域・競合状況で大きく変動する点に注意
⑨開業フェーズ別ロードマップ:何から着手するか
開業直後・軌道に乗せる時期・拡大期で、優先すべき集客チャネルは変わります。順番を間違えると広告費だけがかさみます。
- 開業直後:Googleビジネスプロフィール整備+小予算リスティングでCPAを実測する
- 軌道に乗せる時期:SNS広告・リターゲティングを追加しチャネル別CPAを比較する
- 拡大期:対応エリア拡張、紹介施策の強化、運用外注(成果報酬型を含む)で規模を広げる
- 各フェーズでLPと口コミ件数を継続的に育てておく
受け皿が整う前にSNS広告を始めると、CPAだけ悪化しやすいので順番が大切です
⑩初回客を定期契約に変えるLTV設計
初回客を定期契約に変えられるかどうかで、許容できる広告費の上限が大きく変わります。フォロー体制の仕組み化が利益率向上の近道です。
- LINE公式アカウントで初回後のフォローメッセージ・定期プラン提案を自動化する
- 定期契約(週1回・隔週など)を初回訪問時にその場で提案する
- 作業手順の標準化でサービスを効率化し、1件あたりの原価を下げる
- 定期化率が10%上がるだけで、許容CPAは数千円単位で引き上げられる
⑪モデルケースで見る数値改善:LP強化とエリア絞り込みの効果
LPに信頼要素を追加し、配信エリアを絞り込むだけで、CVRとCPAが同時に改善する試算例を示します。
- 改善前試算:月間広告費10万円、CVR1.0%、問い合わせ10件、CPA10,000円
- スタッフ顔写真・保険加入・口コミ件数を追加後の試算:CVR1.8%、問い合わせ18件、CPA5,600円
- 配信半径を対応エリア内に絞った後、無駄クリックが減りCPAがさらに1〜2割改善する試算
- あくまで試算例であり、実際の数値は業種・地域・競合状況で変動する
⑫広告費リスクを抑える運用体制の選び方
自社運用・固定報酬型代理店・成果報酬型のどれを選ぶかは、社内の運用工数と広告費の持ち出しリスクへの許容度で決まります。
- 自社運用:ノウハウが社内に蓄積するが、工数と学習コストがかかる
- 固定報酬型代理店:一定の運用手数料が発生し、成果が出るまでも費用がかかりやすい
- 完全成果報酬型:成果につながらない費用が発生しにくく、広告費を代理店側が負担する形態もある
- 運用工数を割けない、広告費の持ち出しリスクを避けたい場合は成果報酬型が選択肢になる
家事代行の広告運用でよくある6つの失敗と回避策
- 配信エリアを広げすぎて対応外エリアからの問い合わせが増え、実質的にCPAが高騰する
- 受け皿となるLPが未整備のまま出稿し、クリックはあってもCVRが低いままになる
- 初回割引だけを訴求し、定期契約に転換しない客ばかり集まって利益が残らない
- 許容CPAを事前に決めずに出稿し、赤字ラインを超えても気づかない
- コンバージョン計測タグを設定せず、どの広告・キーワードが成果に貢献したか判断できない
- 根拠のない「地域No.1」表記や不当な二重価格表示、報酬を伴う口コミ依頼など景品表示法・ステマ規制に抵触しうる表現を使ってしまう
広告集客を成功させる5ステップ(ターゲット設定から規模拡大まで)
共働き子育て世帯・高齢世帯・単身多忙層など対象を絞り、初回単価と定期化率から許容CPAを逆算します。
信頼訴求を盛り込んだLP、Googleビジネスプロフィール、口コミ獲得の仕組みを広告出稿前に用意します。
対応エリアに絞った地域名キーワードで小予算配信し、実際のCPAを計測します。
チャネル別のCPAを比較しながら予算を再配分し、潜在層への接点を広げます。
LTVを伸ばしながらエリア拡大や運用外注(成果報酬型を含む)で集客規模を広げます。
この集客方法が向いている状態・向いていない状態
- 対応エリア内での問い合わせ数を増やしたいが、広告予算の目安が分からず出稿をためらっている
- 初回体験は取れるが定期契約への転換率が低く、CPAが合わない状態が続いている
- 自社運用のノウハウ・工数が不足しており、CPAが読めないまま広告費を投下したくない
- 対応エリア・サービス内容(スタッフ体制、対応可能件数)がまだ固まっていない開業前段階
- 受け皿となるLPやGoogleビジネスプロフィールを整備する時間・体制を確保できない
あわせて読みたい
コミットモンスターという選択肢
広告費の持ち出しリスクを抑えたい経営者には、コミットモンスターも選択肢になります。完全成果報酬型のため、成果につながらない無駄な費用が発生しません。広告費は当社負担のため、貴社の広告費は0円からスタートできます。
まずは受け皿となるLPやCPA設計を整えたうえで、成果報酬型運用の活用を検討してみてください。
よくある質問
- 家事代行の広告は月いくらから始められる?最低限の予算感は?
-
対応エリアを絞ったリスティング広告なら、月数万円程度の小予算からテスト配信して実際のCPAを確認しながら増額する進め方が現実的です。金額は地域・競合状況で変わるため、まず自社の許容CPAを決めることが先です。
- マッチングサイトや地域ポータルには登録すべき?自社広告とどう使い分ける?
-
掲載料や成約手数料がかかる分、早く露出を得られるため開業直後の実績づくりに使い、軌道に乗ったら自社LP・広告経由の比率を高めていく使い分けが考えられます。
- 短尺動画・インフルエンサー・音声メディアは、家事代行の集客に使うべき?
-
潜在層への認知拡大には有効ですが、家事代行は信頼獲得が前提のため、リスティングやLPなど受け皿を整えたうえで優先度を下げて検討するのが安全です。報酬を伴う紹介は広告であることを明示する必要があります。
- 広告運用にAIや自動化ツールは必要?導入時の注意点は?
-
入札調整やレポート作成の自動化には有効ですが、地域名キーワードの選定や信頼訴求の作り込みは人の判断が欠かせません。ツール任せにせず、CPAの推移は必ず人の目で確認してください。
- 年末の大掃除シーズンなど繁忙期の広告はどう調整すべき?
-
需要が高まる時期は入札単価やCVRが変わりやすいため、繁忙期前に予算を増額し、閑散期は定期契約の提案やリターゲティングに比重を移すと効率的です。
- 広告運用は自社でやるべき?外注すべき?判断基準は?
-
社内に運用工数を割けてCPAを継続的に計測できる体制があるなら自社運用も選択肢です。工数が割けない、広告費の持ち出しリスクを避けたい場合は代理店活用を検討します。
- 成果報酬型の運用代行なら、本当に広告費はかからない?
-
契約形態は代理店によって異なるため一律には言えませんが、広告費を代理店側が負担する完全成果報酬型のサービスも存在します。契約前に広告費の負担者と報酬の発生条件を必ず確認してください。
まとめ
家事代行の広告集客は、リスティングで顕在層を取り、信頼訴求LPとGoogleビジネスプロフィールで受け、SNS広告で潜在層を広げる順が基本です。開業フェーズごとに優先チャネルを切り替え、初回客を定期契約に変えてLTVを伸ばせば、許容CPAも引き上げられます。広告費の持ち出しリスクを抑えたい場合は、成果報酬型の運用代行も選択肢の一つです。



